新発売のSONYフラッシュHVL-F28RMの注意点

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新発売のSONYフラッシュHVL-F28RM

私の教室の会員様で、新発売の「SONYフラッシュHVL-F28RM」を購入された方がいらっしゃいました。

お店の方のおすすめだったそうです。

実際に拝見して、落とし穴があることに気づきましたので、レポートさせていただきます。

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そのうたい文句は以下のようなものです。

  • 小型ながらもGN28を実現
  • 電波式ワイヤレス通信機能を搭載し、最大35mの通信距離を実現
  • カメラからの操作が可能
  • カメラ本体の顔検出と連携した発光制御
  • 防塵・防滴に配慮した設計

たぶん、写真のことをあまりご存じない方は、これでも十分なのでしょう。

ただ、少し写真のことがお分かりになる方は、このフラッシュの仕様では問題があることに気づく方も多いと思います。

バウンス構造

このフラッシュの説明には以下のようなものがあります。

上下の角度が変えられるバウンス構造

https://www.sony.jp/ichigan/products/HVL-F28RM/feature_1.html

これはこれでよろしいのですが、問題は、上下方向にしか角度が変えられないことです。

高価なカメラは内蔵ストロボが搭載されていない機種が多いです。
なぜなのでしょうか?

それは、高価なカメラを使うくらい写真に知識がある人は、内蔵ストロボなんてあっても使わないからと思われているからなのです。

内蔵ストロボは、カメラから前方にしか光を発せません。
つまり、被写体に対して順光しか作れないのです。

では、外付けのクリップオンストロボを使う人はどうするのでしょうか?

光をどこかにぶつけて、反射した光で撮るのです。

天井に向けて光を発すれば、天井バウンス。
反射光は天井から降り注ぐトップライトになります。

被写体の横の壁に向けて光を発すれば、壁バウンス。
反射光は被写体に対して横からの光、サイド光になります。

つまり、HVL-F28RMの仕様では、トップライトは作れても、壁バウンスでサイド光は作れないことになります。

なので、SONY純正のストロボを購入される方は、「HVL-F32M」以上の機種を購入されることをおすすめします。価格も大きく変わらないですしね。

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「HVL-F32M」であれば、上90°だけでなく、左90°・右180°に回転と記載されています。

ハイスピードシンクロ対応

「HVL-F28RM」は、日中でのストロボ撮影で使用する「ハイスピードシンクロ」に対応しているとの記載があります。

しかし、メーカーページをよく読むと、以下の記載があります。

取り付けた対応カメラ(*)の「外部フラッシュ設定」から行えます。

* 対応カメラ:α7C、α7S III、α7R IV Ver. 1.1以降、α7R III Ver. 3.1以降、α7 III Ver. 3.1以降。2020年9月時点

https://www.sony.jp/ichigan/products/HVL-F28RM/feature_1.html

会員様のお使いの機種は、「SONY α6400」です。


こちらのカメラには、「外部フラッシュ設定」のメニューがありませんでした。

しかも、このフラッシュは、操作ボタンが少なく、ディスプレイも搭載されていません。フラッシュ側からハイスピードシンクロを指定することもできないのです。

同じメーカーのカメラでありながら、機種によってはハイスピードシンクロができないのは、事前によほどよく調べないと気づけないのではないでしょうか?

幸い、会員様のご主人様が、カメラは「SONY α7IIIC」をお使いです。
そちらのカメラは、「外部フラッシュ設定」がありますので、「SONY α7IIIC」と「HVL-F28RM」の組み合わせであれば、ハイスピードシンクロに対応できます。

また、会員様のご主人様が、ストロボは「HVL-F45RM」をお使いです。
「HVL-F45RM」であれば、ストロボ側の操作でもハイスピードシンクロを指定することができます。
「SONY α6400」と「HVL-F45RM」の組み合わせでも、ハイスピードシンクロを行うことができました。

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