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目次
オフシューライティングの必要性
ストロボをカメラ本体のホットシューに取り付けて撮影することを、オンシューといいます。
カメラをストロボに取り付けて撮影するので、手軽です。
ただ、カメラ本体に取り付けて撮影するということは、作れる光の向きに限界があります。
いい光を作ろうとしたら、カメラ本体とストロボを切り離して使うオフシューにする必要があります。
私のeパ写カメラ教室(いーパシャ)に通っていらっしゃる会員の方から、オフシューライティングのリクエストがありましたので、必要な機材についてご説明します。
オフシューライティングに必要な機材
クリップオンストロボ
まず、ストロボが必要です。
メーカー純正のストロボは高価なものが多いです。
オフシューライティングでは、複数のストロボを同時に光らせる、多灯ライティングもよく用いられます。
クリップオンストロボを2灯、3灯と買い足したくなったら、メーカー純正品ではかなり高額になってしまします。
そこで、中華製ストロボの登場です。
私は、「Neewer NW620」を使用しています。
ただし、このストロボは既に販売終了しているようです。
なので、同じメーカーで、同じ光量(GN:58)の「Neewer NW645II-C」をご紹介いたします。
こちらはキヤノン用ですのでご自分のお使いのカメラ本体のメーカーのものをご購入下さい。
ただ、オフシューライティングの場合は、あとに記載する理由のため、間違えて買ってしまってもまず問題なく使えることが多いです。
ただ、若干オーバースペックです。
もっと価格を抑えたい方は、「NEEWER TT560」でもよろしいでしょう。
こちらは光量がGN:38となっています。
ですが、オフシューライティングを手軽に試すうえでは、大きな問題とはならないでしょう。
多灯ライティングを目指される方は、お得な2個セットもあります。
ただ、記事執筆時点で残念ながら品切れ状態となっております。
想像以上にお安いことが分かるのではないでしょうか?
いずれも日中シンクロなどで用いるハイスピードシンクロなどの機能はありませんが、オフシューライティングで用いる場合は、これで十分です。
光量調整は、自分がストロボのところまで歩いて行って手動で設定します。
ラジオスレーブ
次に、遠隔で光らせるためのラジオスレーブが必要です。
「YONGNUO製 RF603CII-C3」をご紹介します。
YONGNUO(ヨンヌオ)という中華製メーカーです。
こちらは2個セットです。
1つはカメラ本体に取り付けて、送信用として使用します。
もう1つはストロボに取り付けて、受信用として使用します。
多灯ライティングをする場合は、これをもう1セット購入してください。
送信/受信側の区別はなく、スイッチできる変えて使いますので、2個とも受信用として使用できます。
なので、2セット購入すれば、合計4個で、1個はカメラ本体に取り付けて送信用、残り3個はすべてストロボに取り付けて、合計3台のストロボを同時に光らせることもできます。
実は、先にご紹介したストロボは、光トリガーに対応しておりますので、ラジオスレーブは1セット買っていただければ、多灯ライティングすることもできます。
ただし、スタジオなどで、まわりで他の人もストロボを使用している場合は干渉しますので、そういう場面では、ストロボの数だけラジオスレーブをご用意したほうがよろしいです。
上記は、キヤノン用となっていますが、一般に、メーカーを揃える必要があるのはストロボ側で、カメラ本体側はあまり関係ないようです。SONYの特殊なホットシューを採用していく機器では使えないようですが、私の教室にいらしている方は、「SONY α7C」「SONY α6400」ですが、キヤノン用でも問題なく使用できています。
このラジオスレーブですが、1つ注意点があります。
技適マークがついていないので、電波法上グレーとされているということです。
スタジオによっては使用を禁止しているという話もありました。
そのため、使用は自己責任になりますが、以下の方のブロブなどをご覧になってご判断いただければと思います。
ライトスタンド
小物撮影の場合は、たいていのストロボには附属されている、小さな足を取り付けて撮影できないこともないですが、ストロボの光の上下方向を調整したい場合は、ライトスタンドが必要です。
私が最初に買ったライトスタンドはこちら(正確には「JP MKSTRO1-1」)です。
かなりお高いですね。
ただ、付属している「スナップティルトヘッド」は、「E型フラッシュブラケット」とか「アンブレラフォルダー」と呼ばれるものの一種です。
結構使いやすくて気にっています。
ただ、こちらのライトスタンドを多灯ライティング用に揃えるとかなり高額になってしまいます。
また、既に廃版となっているようです。
現在お勧めな安価なライトスタンドはこちらです。
高級感はありませんが、2個セットでこの安さ!それでいて、高価なもの以上に安定していたりします。
私の教室では、こちらを2セット、4本そろえています。
ストロボブラケット
アンブレラを使われるのであれば、先にもご紹介しました「E型フラッシュブラケット(アンブレラフォルダー)」でよろしいのですが、ソフトボックスを使用されるのであれば、S型フラッシュブラケットが必要になります。
これも、ストロボの数だけ用意します。
ソフトボックスを購入すると、付属している場合も多いです。
ストロボの光を拡散させる機材
ストロボの光はそのままでは固すぎるので、やわらげ、拡散する必要があります。
光をやわらげるためには、さまざまなディフューザーがあります。
ストロボの光を拡散させる機材をご紹介します。
アンブレラ
照明用の傘です。
「トランスルーセントアンブレラ」・「ホワイトアンブレラ」・「シルバーアンブレラ」などがあります。
ここでは、よく使われる「トランスルーセントアンブレラ」と「ホワイトアンブレラ」をご紹介します。
トランスルーセントアンブレラ
透過タイプのアンブレラです。
ストロボの光を傘の外側に照射し、傘越しに被写体に光を当て、広範囲に光を拡散させます。
反射タイプよりも広範囲に光を拡散させます。
また、反射タイプより、光量は多くなります。
私の教室にあるのはこちらです。
写真の写りのためには大きいものがよろしいのですが、43インチ(約110cm)だと、狭い場所での使用や持ち運びにはちょっと不便ですので、36インチ(約90cm)のものがよろしいかと思います。
2本セットもあります。
お安いだけあって、耐久性はあまりよくありません。
私の教室のも、1本は骨が曲がっております😅
でも、屋内での使用であればまず問題ありません。
ホワイトアンブレラ
反射型のアンブレラです。
光を均等に拡散させることができます。
反射させるので、光量は透過型より少なくなります。
女性や子供の柔らかな肌の表現に向いています。
こちらも、利便性を考えると、36インチ(約90cm)のものがよろしいでしょう。
ソフトボックス
「角形ホワイトボックス」(四角形)と「オクタゴン型ホワイトボックス」(八角形)などがあります。
ソフトボックスは、その名前から、光がソフトになると思われがちですが、アンブレラほどソフトになりません。
指向性を持った光で、光を被写体にしっかり当てることができます。
角形ソフトボックス
私の教室にあるのは、角形ホワイトボックスです。
格好よく、クールな表現となり、男性ポートレートや男装コスプレなどに向いています。
もっと価格を抑えるのであれば、ハニカムグリッドの付属しないこちらのタイプもあります。
ただ、ハニカムグリッドは見た目以上の効果がありますのでおすすめです。
オクタゴン型ソフトボックス
光の広がり方が角型より円形に近くなります。
綺麗や格好いい表現となり、女性ポートレートに向いています。
ストロボのもう1つの選択肢
安価な組み合わせとしては、先のご紹介したストロボとラジオスレーブの組み合わせがおすすめですが、ストロボのところまで歩いて行って光量調整するのは面倒な方に、コマンダーをご紹介します。
少々お値段は高くなりますが、この組み合わせは技適メークにも対応しておりますので、法規制上も問題ないです。
まず、ストロボ側を、受信機内蔵タイプにします。
私が持っているのは、「GODOX Thinklite TT685C(キヤノン用)」です。
先のご紹介したものよりお値段はかなり高くなりますが、それでも純正品よりは安いです。
受信機内蔵ですし、ハイスピードシンクロにも対応しておりますので、ストロボをカメラの上に載せて使う、オンシューでも活躍します。
カラーフィルターも付属しているお店があるので、かなり楽しめます。
そして、カメラに取り付ける送信機側をコマンダー(フラッシュトリガー)にします。
私が持っているのは、TT685Cに対応したもので、「GODOX Xpro-C フラッシュトリガー」です。
これで、コマンダーの手元の操作で、ストロボの光量調整ができます。
ちなみに、手元で操作できるようにするためだけであれば、先にご紹介した、NEEWERのストロボと、YONGNUOのラジオスレーブの組み合わせでも、送信側を「YONGNUO YN560-TX II」にすれば、対応できるようです。
ただし、こちらの組み合わせは、私自身は試したことがありません。
オフシューライティングを楽しみましょう!
ストロボはポータブル太陽を持ち運ぶようなものです。
ストロボがない撮影は、いい光を探す撮影です。
ストロボを使うことで、いい光を作り出す、より積極的な撮影に変わります。
そして、オンシューでは、光の向きにかなり制約が生まれますが、オフシューとするとことで、その制約からも解放されます。
最近、物価高で以前よりお値段が上がってしまっておりますが、それでも中華製のカメラ機材の登場で、昔よりは比較的安価に環境を揃えることができるようになりました。
是非、楽しい、ストロボライティングの世界を味わってくださいね♪