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目次
撒き餌レンズは、獲物を誘い込むための「撒き餌」
撒き餌レンズ(まきえレンズ)とは、釣りなどで使用する「撒きエサ」になぞらえて、お手ごろ価格ながら写りのいいレンズのことをいいます。
撒き餌は、釣りや漁を行なう際に仕掛けの近くにおびき寄せるにばらまくエサのことですが、あくまで集めるための餌なので通常あまり高価なものは使用しないとされています。
私の講座を初めてご受講いただいた受講生の多くの方が、カメラを買った時に一緒についてくる、キットレンズだけで撮られていました。
そのような、レンズキットしか持っていない初心者ユーザーに交換レンズの楽しさを知ってもらうために考え出されたものが、撒き餌レンズなのです。
税込み実売3万円程度までの単焦点レンズが多く、コストパフォーマンスがとても高いレンズ(高コスパレンズ)が揃っているので、超おすすめです。
レンズを買ってもらうことのメーカーにとっての重要性
メーカーにとって、レンズを買ってもらうことは、ビジネス的にもとても重要です。
一眼カメラにはレンズマウントといって、カメラとレンズを接続するための仕組みがあります。この仕様が、メーカーによってまちまちなのです。メーカーによっては、複数のマウントの仕様を採用しているメーカーもあり、マウントの仕様が異なると、同じメーカーのカメラとレンズであっても、接続することができません。
なので、ユーザーにレンズを買ってもらえれば、そのユーザーが他のメーカーのカメラに浮気しようと思っても、レンズも全て買い直す必要が生じるため、簡単には浮気できないような仕組みになっているのです。
そのため、メーカーは、レンズを買ってもらおうとします。
その作戦の一つが、「撒き餌レンズ」なのです。
レンズの価値は開放F値で決まる
“レンズの価値は開放F値で決まる”といっても過言ではありません。
開放F値が小さいほど、明るいレンズと呼ばれ、同じISO感度やシャッタースピードでも明るく撮れますし、ボケも大きく綺麗になります。
しかし、むやみやたらに、開放F値の小さいレンズを購入されることはお勧めできません。
開放F値の小さいレンズは、非常に高価であることが多く、サイズも大きく、重たいレンズが多いので、特に女性の場合、“買ったはいいけど使わずにしまいっぱなし”ということにもなりかねません。
また、イベント撮影の場合、開放F値の小さい望遠レンズは重たいので、走り回って撮影するにも不利ですし、大きなレンズを振り回して周りの方に怪我をさせてしまっては大変です。そもそも、被写界深度のことを考えれば、動体撮影ではあまり小さなF値では、ピンボケ写真が多くなってしまいますので、F値を小さくするメリットもあまりありません。キットレンズなどのF値は、F5.6程度からであることが多いですので、その程度の開放F値で十分な場合も多いです。
そこで撒き餌レンズの出番です
じゃぁ、“私はそんなに高価なレンズも買えないですし、そんなに重たいレンズも使いたくありませんので、開放F値の小さなレンズはご縁がないですね”と言われると、そんなこともありません。
是非、“撒き餌レンズ”のご購入をご検討ください!
このクラスのレンズがきっかけになって、いわゆる「レンズ沼」に引き込まれる人も多いせいで、撒き餌と呼ばれ始めたらしいです😅。
メーカーが“うちの撒き餌レンズはこれです”といって売っているわけではございませんのでご注意ください 笑
各メーカーの撒き餌レンズ
各メーカーの『撒き餌レンズ』(と思われるもの)をご紹介します。
メーカーが撒き餌レンズと公称しているわけではございませんので定義も曖昧です。APS-C機専用レンズなども含めると、撒き餌レンズと呼ばれるものはもっとたくさんございます。
以前の記事でもご紹介しましたが、フルサイズミラーレス機の登場で新しいマウントが登場していますので、それについても触れさせていただきます。
Amazonで購入される場合、「発送」だけでもAmazonとなっているものがおススメです。万が一の返品対応なども、その方がスムーズです。
あと、ショップの独自保証よりは、メーカー保証がついているものがおススメです。故障していないまでも、ピント位置が微妙にずれてしまっている「前ピン」「後ピン」状態の場合も、メーカー保証がついていた方がサポートが受けやすいです。
キヤノン(CANON)
キヤノン EF 50mm F1.8 STM
私は現在キヤノンユーザーですが、講座でご紹介しているキヤノンのこの撒き餌レンズは、定価で¥2万を切っていて、ネットでは¥1万5千程度で購入できます。
ただ、お安いだけのことはあって、材質がプラスチック感に溢れていて、AF(オートフォーカス)も遅いです。ただ、ボケの大きな綺麗な写真を撮ることは十分に可能です。私が、ポートレート撮影を始めた頃は、このレンズで撮っていた時期もあるほどです。
キヤノンユーザーであれば、持っていて絶対に損のないレンズです。
フルサイズ一眼レフ機にも、APS-C一眼レフ機にも対応しています。
しかし、ミラーレス一眼機で使用するには、マウントアダプターが必要です。
マウントアダプター
マウントアダプターは、マウントの仕様を新しくする際に、それまでのレンズが新しいカメラで使用することができなくなると、他のメーカーに浮気される口実となってしまうため、引き留める仲人さんの役割を果たすものです(←ちょっと違う😅)。
RFマウントのフルサイズミラーレス機(EOS Rシリーズ)のカメラでEFマウントのレンズを使用するには、『マウントアダプターEF-EOS R』が必要です。
このマウントアダプターは面白いもので、3タイプ(4種類)あります。
ただ、現在、Amazonでは、中古のみの扱いのものもあり、入手が困難になりつつあります。
世の中の主流が、一眼レフからミラーレスに移行していますので、いまからアダプターを購入される方があまりいなくなっているのでしょう。
とはいえ、まだまだ需要は高く、中華製の比較的安価な互換アダプターも発売されています。ただ、趣味で使われる分にはよろしい場合もありますが、お仕事で使われる場合は精度等の面であまりお勧めできません。できるだけ純正を購入したほうが安心でしょう。
Canon マウントアダプターEF-EOS R
Canon コントロールリングマウントアダプター EF-EOS R
Canon ドロップインフィルターマウントアダプター EF-EOS R 可変式NDフィルターA付
Canon ドロップインフィルターマウントアダプター EF-EOS R 円偏光フィルターA付
EF-MマウントのAPS-Cミラーレス機(EOS Mシリーズ)で使用するには、『レンズマウントアダプター EF-EOSM』が必要です。
レンズマウントアダプター EF-EOSM
キヤノンRF 50mm F1.8 STM
以前ご紹介した時には、RFマウントの撒き餌レンズはなく、フルサイズミラーレス機である、EOS Rシリーズのカメラで使用するには、『EF 50mm F1.8 STM』をマウントアダプター『EF-EOS R』を介して接続して使用するしかありませんでした。
現在では、RFマウントの撒き餌レンズが登場しています。
また、お値段は¥3万6千程度で、撒き餌レンズとしては少々お高めです。
『EF 50mm F1.8 STM』と『マウントアダプタEF-EOS R』の両方買うのとどちらがいいか悩むところです。
私が講師をさせていただいている専門学校ではこのレンズを使用しています。お値段が高くなった分、チープさも改善されております。
ニコン(Nikon)
ニコン AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
フルサイズ機(FXフォーマット)でも、APS-C機(DXフォーマット)でも使用できます。
Amazonで購入されるなら、フィルターとのセットがお得ではないかと思います。
ニコンNIKKOR Z 50mm f/1.8S
ニコンも、フルサイズミラーレス機の投入で、Zマウントという新しいマウントの仕様を採用しました。Zマウントのカメラを使用する場合は、こちらのレンズが有力候補となります。
ただ、このお値段はもはや撒き餌レンズとは言えませんね。
ニコンNIKKOR Z 40mm f/2
撒き餌レンズというと、50mm F1.8か、35mm F1.8が多いのですが、ちょっと仕様が異なる撒き餌レンズが登場しました。
ボケの効果は控えめになりますが、お値段的にはこちらが真の撒き餌レンズと言えるでしょう。
マウントアダプター
ニコンにも、従来のFマウントのレンズを、Zマントのカメラに取り付けるためのマウントアダプターを発売しています。
ニコン マウントアダプター FTZ
ソニー(SONY)
ソニーFE 50mm F1.8(SEL50F18F)
SONYの一眼レフをお持ちの方はわずかでしょう。
SONYのミラーレス一眼の撒き餌レンズはこちらです。
オリンパス(OLYMPUS)
オリンパス M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
オリンパス M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
ペンタックス(PENTAX)
ペンタックス smc PENTAX-DA 35mmF2.4AL
ペンタックス smc PENTAX-DA 50mm F1.8
パナソニック(Panasonic)
パナソニック LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.
富士フイルム(FUJIFILM)
ご自分の撮影に最適なレンズを!
残念ながら、世の中には、万能なカメラやレンズは存在しません。
ご自分に最適なレンズを選択ください。
どのレンズを買ったらよいかは、『何をどのように撮りたいか』とご予算で決まります。
『何を』は写真の主役です。
『どのように』は写真のイメージです。
それが決まれば、あとはご予算です。
ご予算に限りがある中では、撒き餌レンズは最有力候補となります。
是非ご参考にしてください。
迷われましたら、私にご相談くださいね!